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強すぎる義務感はどうすれば手放せるのか?

投稿日:2020年4月9日 更新日:

強すぎる義務感には「呪縛」がある

Fotorech / Pixabay

強すぎる義務感は人を不幸にします。仕事やプライベートで「こうしたい」と思っても、その思いを自分で否定することなるからです。その頻度が高いほど、「何も思い通りにいかない」と嘆くことになり、生きるのが苦しくなります。

しかも、こうした義務感は「よくない」「やめたい」と思っても、なかなかやめられません。「もっと自分に自信を持ちたい」と思うだけでは、自信を持てないのと一緒です。心を変えるには、「人物の影響」に気づく必要があります。

人物の影響には、「原動力」と「呪縛」の2種類があります。誰かの言動が喜びや怒りになって、自分の決断を促してくれる。その影響が原動力です。誰かの言動が悲しみや常識になって、自分の決断を妨げてくる。その影響が呪縛です。そして強すぎる義務感には、呪縛が関係しています。

「自分が妹を養わないといけない」

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ある男性には、精神疾患を抱える妹がいました。その妹は一時期入院していたほど症状が重く、働くことができません。そのため彼は「自分が妹を養わなくてはいけない」と考えていました。詳しい事情を知らなければ、「立派」や「美談」に思えるかもしれません。しかし彼にとって、妹の存在は強い呪縛になっていました。

強い呪縛は性格を歪ませます。「健常者は自分たちよりもラクな人生を送っている」。自分自身も発達障害を抱えている彼は私にそう言いました。もちろんそれは彼の本心ではありません。「じゃあ健常者で自殺する人はバカですね。あなたよりラクな人生を送っているのに死ぬんだから」と私が言うと、彼は「そんなことはありません」と否定しました。

このように心にもないことを言ってしまうのが、性格が歪んでいる状態です。こうした状態だと、周囲と健全なコミュニケーションを取るのも難しくなります。実際に彼は職場でトラブルを抱えていました。

「それがあなたの本心ではないことはわかっています。では、どうしてそんな心にもないことを言うのですか?」と私が問いかけると、彼は「自分が幸せになったら、妹が幸せになれないんじゃないかと考えてしまうんです」と答えました。

彼は妹を経済的に支援するだけでなく、「妹を幸せにしよう」と考えていました。自分の幸せもままならないのに、他人を幸せにしようとするのは、彼に限らず誰であっても無理難題です。そのせいで相手の存在が呪縛になってしまうことは珍しくありません。

このように家族の影響は強い呪縛になることがあります。「家族で助け合うこと」は常識の一つになっているからです。その常識を守れないと、「自分はなんて薄情なんだ」という罪悪感で苦しむことになります。だからといって、それで自分が潰れてしまっては、結局共倒れになってしまいます。まずは自分の生活を確保して、余力で助けるのが筋道です。

呪縛から抜け出せたきっかけ

Free-Photos / Pixabay

彼の両親は「自分たちの収入や年金があるからそんなに心配しなくてもいい」と彼に話していました。しかし、彼はその話で「ああそうなのか」と納得することはできませんでした。収入や年金という「お金」の話をしても、決断は変わりません。

自分にふさわしい決断ができるのは、人物の影響に気づいた時だけです。「自分が幸せになったら、妹が幸せになれないんじゃないかと考えてしまうんです」と答えた後、彼は「でも、僕がこんな風に考えることを妹は望まないでしょうね」と続けました。

その結果、彼は「自分が妹を養わなくていけない」という強すぎる義務感を手放すことができました。現在は発達障害者のコミュニティの発起人として活動しています。今でも自分と妹が暮らしているだけのお金を稼ごうとしていますが、それを義務だとは思わなくなったそうです。

人物の影響は部分的です。入院して働けない妹に対して、彼は「自分が幸せになったら、妹が幸せになれないんじゃないか」と考えていました。しかし、「自分が苦しんでいることを妹が知ったら」と仮定した時は、「そんなことは望まないだろう」と考えました。誰のどの部分を意識するかで、同じ人物の影響が「原動力」にも「呪縛」にもなるのです。

自分は誰のことを気にしているのか?

qimono / Pixabay

仕事やプライベートで「こうしなければいけない」と考えて、その強すぎる義務感に苦しんでいるなら、「人物の影響」を意識してみてください。「自分は誰のことを気にしているのか」。この問いかけが、人物の影響に気づく基本です。しかし彼のように悲しみや苦しみが強い場合は、誰かに相談した方が良い場合もあります。

悲しみや苦しみが強いほど、人物の影響が心の深い部分にあって、一人で気づくのが難しくなります。この時にポイントになるのが「そういえば」です。誰かに相談して相手の話を聞いている時に、「そういえば自分にも似たようなことがあった」と連想が働くと、深い部分にある人物の影響が浮かんで来やすくなります。

誰もが「助けを借りないと救われない部分」を抱えています。その部分について、誰かに相談することは恥ずかしくも情けなくもありません。悩みすぎてどこにも進めなくなった時は、家族や友人、あるいは専門家に相談しましょう。誰かの顔が心に浮かんで、「ああ、自分はこの人のことを気にしていたんだ」と気づけば、抱えている強すぎる義務感を手放せます。

まとめ

  • 強すぎる義務感には「呪縛」が関係している
  • 妹に対して「自分が妹を養わないといけない」と考えていた。
  • 「こんな風に考えることを妹は望まない」と気づくことで呪縛から抜け出せた。
  • 基本は「誰のことを気にしているのか?」と自分に問いかけること。
  • 誰かの助けが必要な場合もある。

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佐々木誠

佐々木誠

作家。コンサルタント。「人物の影響」を特定して人生を変える「マインドレコーディング」を提唱。個人相談サービス『星を辿る』を運営し、心臓外科医、税理士、スポーツ振興の社団法人理事、小学校の教師など様々な業種にクライアントを持つ。日刊SPA!にて「魂が燃えるメモ」を連載。『人生を変えるマインドレコーディング』(扶桑社)発売中。

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