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人生はなぜ思い通りにならないのか。人間は「論理」ではなく「心理」で動く

投稿日:2018年7月21日 更新日:

先日、友人が主催しているオンラインサロンの集まりに参加したら、とある大学生から就職について相談を受けました。彼は現在大学四年生で教育の道を志しており、「人のためになることが、自分の喜びになるような子供を育てたい」という理念を持っています。

志はとても立派ですが、しかしその内容はというとまだまだ未熟です。彼の話を聞いて、私が質問をして、また彼がそれに答えるという質疑応答の中で、自己矛盾を起こしている部分がたくさん見受けられました。教育体系から矛盾を完全になくすことなど不可能ですが、その矛盾を呑み込むような抽象性と具体性がなくては、どんなメッセージも相手には響きません。

しかし、彼自身がまだまだ「こうすればこうなるはずだ」「目標を実現するには、それに必要な前提をクリアすればいい」というわかりやすい論理の中に生きていて、その論理が生み出す矛盾部分で「物事とはそういうものだ」とただ教え込もうとする強制的な態度が顔を覗かせています。そして、それは彼が望んでいる教育とは趣旨が異なります。この論理の壁を越えるには、相手と一対一の人間として話せるようにならなくてはなりません。

彼とは二年前にもスカイプで対面相談をしたことがあります。彼が申し込むきっかけになったのは、私がツイッターに投稿したツイートです。仕事をしに喫茶店に行ったら、隣に座っていたおじさんに声をかけられ、彼の株式投資理論をなぜか二時間近く聞かされ、その時の事を呟いたら、たまたま彼の目に留まったという次第です。

この「目に留まる」というきっかけ自体に、彼の対面相談に申し込む動機が含まれています。彼はその頃、人間関係について悩んでおり、だからこそたまたま隣に座っただけの相手と二時間も雑談をする私に興味を惹かれたのです。

私たちは食欲や性欲などいわゆる動物的欲求に従って日々情報を自動的に収集しています。しかし時折そんな風に「自分をもっと高めたい」という美意識的なセンサーが働き、そういった情報を拾い上げることがあります。そして、それが成長のチャンス、自己啓発のチャンスになります。実際に彼との対面相談は、「人との向き合い方、接し方」に関するレクチャーになりました。

しかし、それから二年経って今回このくだりを話したら、彼は対面相談の内容も申し込んだ経緯もすっかり忘れていました。彼は申し込んだ理由を、「たまたまネットで生放送を見て、そこで興味を覚えたから」と説明しました。それも間違いではありませんが、単なる時系列に過ぎません。

「あなたは忘れていたかもしれないけれど、こうやって聞かされると、しっかり思い出せるでしょう。それはあなたが忘れていただけで、心はそれをきちんと覚えていたからです。私は心でそれを覚えていて、あなたは論理でそれを忘れてしまう。それが私とあなたの違いですよ」

私がそう伝えると、彼は目を赤くして頷いていました。それから「自分が忘れていたことを佐々木さんが全て覚えていてくれて嬉しかったです。二年前に佐々木さんが自分と真剣に向き合って下さった結果なのだと思いました」と話してくれました。

今回の体験が、彼が頭で考えるだけでなく、人と心で接することができるようになる、きっかけになればと願っています。「人のためになることが、自分の喜びになるような子供を育てたい」という理念を実現するには少なくともこのレベルが必要ですし、それが子供のためだけでなく彼自身の幸せにも繋がるからです。

私たちは「なぜ?」と聞かれた時に、ごく自然と時系列や因果関係といった論理が先に働いてしまいます。しかし、本当に人間を動かしているのは「論理」ではなく、人間の意識のもう一段深くに存在する「心理」です。この奥深い動きを知覚しないがために、「こうなるはずだ」「こうするべきだ」と考え、私たちは思い通りにならない悩む羽目になります。

反対に心理を理解すれば、自分がどういう人間なのかがわかるようになります。自分はどんな人間なのか。いつどこで誰の影響を受けて、どういう信念を持つようになったのか。自分は何がしたいのか、何を追い求めているのか。

その追い求めるものに合っているなら受け入れ、外れているなら拒む。人生はそのシンプルな選択の連続ですが、それを見失うのが私たちであり、それを取り戻すのが自己啓発です。いくら論理を突き詰めても何も人生が変わらないのに嫌気がさしたら、人間心理を学ぶ段階が来ています。

-コミュニケーション, 自己啓発

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