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親の呪縛から解放されるには。親を超えるのが子供の使命

投稿日:2018年3月27日 更新日:

先週、新規のスカイプ相談がありました。ここでは仮にKさんとしますが、Kさんは27歳で無職、現在は実家を離れて一人暮らしをしています。「社会復帰の第一歩として家庭教師をしたい」とメールに書かれていたので、経歴をうかがうと誰もが知っている一流私大を卒業していました。

「一流私大を卒業したのになぜ無職?」と考えてしまうかもしれませんが、想像したレールの上を走れるとは限らないのが人間です。生きていれば色々なことが起きます。その出来事を時に自ら選択し、時に翻弄され、私たちの人生は紆余曲折することになるのです。

Kさんの現在は自らの選択ではなく、翻弄された結果でした。父親が決めつけてくるタイプで、これまでずっと意に沿わぬことばかり押しつけられてきたそうです。彼の話だけを鵜呑みにするわけにはいきませんが、彼を含めた三兄弟、さらに母親までがその影響を受けているので、彼の父親は実際に暴君として振舞ってきたのだと思います。

「戦う」というのは、すべての人間にとって重要なテーマです。私たちは「人を傷つけてはいけない」「争うのはよくない」と子供の頃から躾けられてきたせいで、自分が傷つけられても我慢しなくてはいけない、と思わされています。

しかし、当たり前ですが、そんな馬鹿な話はありません。自分が我慢すれば丸く収まるなんて、それは少しも丸くありません。人生は綺麗事ばかりでは終わらないのです。私たちは人間であると同時に、まぎれもなく動物でもあり、だからこそ闘争を避けられない瞬間も出てきます。

虐待が起きるのは、反撃が来ないとタカをくくっているからです。そして、それは職場や学校に限らず、親子関係にも起こります。「親」と「子」という役割としての関係よりも、「奪う」か「奪われる」かという、動物的な闘争状態がより強く反映されてしまうとそうなります。

だからこそ、私は彼に戦う大切さを、またその正当性を説明しました。どんな動物も己を守る爪や牙を持っています。動物的側面を残している人間が、それを持ってはいけない道理はありません。

「今までに戦ったことはありますか?」
「ないです。でも、あるとすれば、それは今だと思います」

私の問いかけに、彼はそう答えました。その声には、それまでにない力がこもっていました。話し始めた当初、彼の声には頼りなさが漂っていました。声が腹から出ていないというか、胸の上半分だけの薄い空気で話している、そんな印象がありました。

それが「でも、あるとすれば」と言った瞬間から、力がこもるのです。私はこれこそが自己啓発だと考えています。もし仮に私が「でも、今は戦う時ですよね」と水を向けてしまったら、彼は「そうですよね」と反応するだけだったでしょう。それでは意味がありません。

自己啓発である以上、最後の最後は相手が自らたどり着く必要があります。対話を深めていったある瞬間、ふと紡ぎ出される言葉、その本気の言葉だけが人生を変えていく力を持ちます。そのためにあらゆる準備をするのが、私が提唱する「言語空間」という自己啓発セラピーです。

もちろん、ここでいう「戦う」とは、父親を罵倒したり、殴りつけたりすることではありません。そういう過程が必要なケースもあるかもしれませんが、あまりエスカレートすると、取り返しのつかない結果になりかねません。

戦う相手は父親そのものではなく、これまで自分を苦しめてきた因縁全体とです。家族間の不幸というのは、代々それを引きずっている場合が珍しくありません。たとえば兄弟で争いが絶えないなら、その兄弟の父親も、祖父も、似たような争いを繰り返してきた可能性があります。

Kさんの場合も、そうでした。話をうかがっていく中で、彼の父親も苦しい立場に立たされていることが伝わってきました。子供を愛さない親はいません。しかし、苦しみの最中にいる親が「よかれ」と思ってやることは、なかなか子供のためになりません。

それは苦しみによって感性が塞がり、「たとえ親と子であっても、私と彼は他人なのだ」という認識を失うからです。私たちは一人ひとり、異なる個性と感性を持っています。だからこそ、何が幸せなのかも、一人ひとり異なります。それを忘れて、自分の物差しで物事を命令したり、強制すると、お互いに不幸が始まります。

たとえそうだとしても、わが子を追い詰めていい理由にはならないのですが、そこに人間の苦しみと悲しみがあります。

「子供が変わるより、親が変わった方がいいんじゃないか」と思うかもしれません。でも子供の立場から親を変えるのは、子ども自身が変わるよりもずっと困難です。私も両親だけは、コーチングできないと考えています。でも、それでいいとも思っています。

なぜなら、自分の親の代ができなかったことを果たすのが、その親の元に生まれた子供の役目だからです。親を超えていくのは、子供に課せられた使命です。

「鳶が生んだ鷹になれ」

私はクライアントさん全員にそう伝えています。社会の不幸な因習を打ち破り、一族の不幸な因縁を断ち切る。それが今を生きる私たち全員に与えられた使命です。「カエルの子はカエルだよ」と諦めていたら、いつまでたっても自分も世の中もよくなりません。

誰もがいま立たされている場所で、何かを望み、何かに抗っています。しかし、そうでありながら、私たちはその「何か」を理解していません。自分のことくらい自分でわかっている、というのは致命的な誤解です。そして自己啓発は、その「何か」を明らかにする手段だと、私は考えています。

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