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失敗や挫折とどう向き合うか。絶望を乗り越える力

投稿日:2018年5月24日 更新日:

思春期の頃、私たちは自分の感性に目覚め始めます。幼い頃は「アンパンマン」「ドラえもん」「ドラゴンボール」「ワンピース」といった王道作品に誰もが親しみますが、中学生くらいになるとそれぞれ好みが出始めます。

もちろんこれはマンガやアニメだけに限りません。音楽やスポーツの世界に心の底から惚れ込んで、「将来はこの道を仕事にしたい」と考えた時期が誰にでもあるでしょう。その道をそのまま進めれば、何も言うことはありませんが、大抵は挫折が訪れます。

私たちが憧れるのは基本的にクリエイティブな仕事、もしくは競争が激しい仕事です。作家や漫画家、ミュージシャンは前者にあたり、スポーツ選手は後者に当たります。世間に認めれらず、あるいは競争に勝ち残れず挫折した時に訪れる、「自分には才能がないのか」という絶望は底知れないものがあります。

この絶望は心の深くに巣食い、その後の人生にも影響し続けます。「あんな惨めな思いは二度とごめんだ」と感じてしまい、それが回避願望になるからです。作家を諦めて、あるいはミュージシャンを諦めて、全く別の道を歩もうとしても、「また失敗するんじゃないか?」「またどうせ自分は駄目なんじゃないか?」と考えたら、それが言動の端々に表れ、自分が想像している通りの結果に転がっていきます。自分では頑張っているつもりなのに、その行動が全て裏目に出てしまうのもそのせいです。

本当は望んでなんかいないのに、悪い想像ばかりが膨らみ、現実がそちらへ向かってしまう。この偏りを「星をたどる」では、「バイアス」と呼んでいます。一般的な自己啓発では「こうすればうまくいく」というポジティブな話ばかりが目立ちます。その方が話すの聞くのもラクかもしれませんが、本当に変わりたいならば心の痛みと向き合わねばなりません。

人生は車に例えられます。ポジティブな働きかけはアクセルです。だから、私たちは「こうすれば上手くいく」という仕組みをたくさん勉強します。しかし、そうした勉強だけでは現実は一ミリも動き出しません。それは私たちが気づかないうちにブレーキを踏んでいるためです。まずは自分がブレーキを踏んでいることに気づき、それを緩めなくては、挫折したあの日から私たちは動きだせません。

心の痛みが生み出すバイアスの解除は、ただ認識によってのみ可能です。世間では行動ばかりが重視されています。確かにそれは大切です。未来に向けた行動がなくては変化はありません。しかし、過去に対する認識がなくては、やはり変化はないのです。

「星をたどる」のクライアントTさんはかつて特別支援学校で働く教師でした。彼は生徒のためだけを考えて働いていましたが、そうした純粋な思いは得てして踏みにじられます。ある日、彼のあずかり知らぬ所で別の教師が彼の生徒を不用意に傷つけ、その生徒が教室に火をつけるという事件が起きたそうです。

彼はその時、出張中でした。いきなり電話で呼び出されて学校に向かうと、消防車が教室を消火する風景が広がっていたそうです。「この時、頭の中で終了の鐘が鳴らされました」と彼は私に話してくれました。そんな折にたまたま私と出会い、障害ある子や毒親で悩むお母さんの手助けをしたいと始めたブログが「夢へのエンジン」です。

毒親で悩むお母さんの相談を受け止める彼の姿勢には、心を打たれるものがあります。相談を受けたお母さんから「8年間色々なセラピストや大学教授の先生の元に通って変わらなかった人生が、たった3時間で変わり始めました」という感謝のメールも受け取っているそうです。そうした奇跡が可能なのも自分の絶望を知っているからです。だからこそ他人の痛みに共感し、人に寄り添えるようになります。

一度は諦めた道を彼が再び歩みだしたのは、自分の絶望を認識したからです。絶望した瞬間、人はその道を諦めます。他の仕事をしたり、引きこもったりします。しかし時間経ってから、「ああ、あの瞬間、自分は本当に絶望したんだな」と認められるようになると、「もう一度やってみよう」という意志が自然と生まれます。人間には「絶望を乗り越える力」が初めから備わっているのです。

絶望するのは、そこに希望を見出していたからです。自分にとって本当に大切なことだからこそ、人は傷つきます。もしそれがどうでもいいことだったら、そこまで深く悩んだり考えたりしません。頑張って頑張って、失敗して挫折して、絶望して辞めてしまう。けれども、いつかその絶望を認めて、また立ち上がる。自分の全ての過去を抱きしめるから、未来もまた豊かに広がります。「お金が儲かる」とか「異性にモテる」とかいった客観的な手法では辿り着けない心の世界があるのです。

あなたが今やりたいことは何でしょう。では、あなたが昔やりたかったことは何でしょう。「仕事にできたかどうか」といった表面的な意味ではなく、その二つは自分の中できちんと繋がっているでしょうか。もしこの問いに頷けないならば、自分と向き合う必要があるかもしれません。何を望み、何を諦めたのか。その諦めに向き合えた時、本当の意味で人生が始まります。

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