自己啓発の注意点。「結局は自分次第」と考える危険性

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自己啓発書というのは,大抵わかったようなわからないような話が書いてあります。「自分を信じる大切さ」とか「自分にとって一番大切なものを追求しろ」とか、確かにその通りなのだけど、具体性に欠けていて「じゃあ、つまりどうすればいいの?」となりがちです。

人間が自分らしく幸せになるための、あるいは成功するための方法。それが自己啓発です。しかし、「自分らしさ」や「幸せ」や「成功」という言葉が意味するところは、一人ひとり違います。そのバラバラなものに法則を見つけようとするのだから、自然と抽象的にならざるをえません。

だから自己啓発について学んでいると、「結局は自分次第ってことでしょ?」と考えるようになりがちです。しかし、この自分次第という考えはかなり危険です。なぜなら、「自分」という括りはとても大雑把なものだからです。

「自分には何ができるんだろうか」
「自分はどう生きればいいのだろうか」

自己啓発について考えるようになるのは、大学生か社会人になってからだと思います。その年齢になると、これまでの人生ですでに色々な経験を重ねています。喜びや情熱、言葉にならないくらいの崇高な感情、また良いことばかりではなくて、失敗や挫折、人には言えないような絶望もあったはずです。

「自分」というのはこれら全てを含んでいます。良いことや悪いことを全てひっくるめて、何でも大味に考えてしまったら、「こうしよう」という方向性を持つことができません。また「才能がない自分」「失敗続きの自分」「何もできない自分」といった自分に焦点を当て続けてしまったら、未来は閉ざされてしまうでしょう。

だからこそ「自分次第」で片付けるのではなく、物事を分けて考える必要が出てきます。成功と失敗、希望と絶望、情熱と倦怠。様々な体験と、そこに生まれた感情を自分で把握して、本当の望みを知るのが自己啓発の原点です。

人間は普段から膨大な情報と感情にさらされています。その中には自分の望む未来とは関係ないものがたくさん含まれています。意味もなくテレビを見たり、雑誌を読んだり、ネットを眺めたりしていると、貴重な時間があっという間に流れていきます。

もちろんそういった息抜きをすべて排除する必要はありません。人生には息抜きがもたらす予想外のワンダーが必要であり、「これ」と定めた目的ばかりに突っ走るとアンバランスになってきます。しかし、自分のビジョンが覆い隠されるまで耽溺してしまっては本末転倒でしょう。

だからこそ自分の生活をよく見つめ、自分の選択が未来を開いていくものなのか、それとも閉ざしていくものなのか、あるいはそのどちらでもないのか、といった総括が求められます。

自分というのは一つではありません。自分の中に色々な自分がいます。成功した自分、情熱的な自分、失敗した自分、絶望した自分。そうした色々な自分を把握していくと、絶望と情熱が深いところで繋がっていたりすることに気づきます。その時、私たちは初めて自分というものを理解するのです。これは「自分次第」という雑な括りでは決して得られません。

自己啓発とはこの理解を促すために行う「体験の想起」です。出来事に対して「ああ、こういうことだったんだなあ」と感じ入るようにすると、それが自分の行動ではなく状態を変化させます。その効果はロジカルに説明できるような直接的なものではありませんが、人生に隠然たる影響を及ぼします。

 

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