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好きなことを仕事にするには、「自分の好み」を知ること

投稿日:2019年9月14日 更新日:

好きなだけでは仕事にならない

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「好きなことを仕事にしよう」というフレーズがある。しかし、ただ好きなだけでは、仕事にはならない。自分が望んで飛び込んだ世界が「楽しいだけではない」とすぐに気づき、挫折が忍び寄ってくる。

「好き」というのは自分が商品やサービスを受け取る立場だ。それに対して「仕事」というのは商品やサービスを与える立場だ。「受け取ること」と「与えること」の間には、大きな開きがある。写真展で写真を見るのは一瞬だが、写真家はその一瞬を何時間もかけてて撮影している。読者が一日で読み終える小説を、小説家は何ヶ月もかけて書き上げている。

拙著「人生を変えるマインドレコーディング」を読み終える平均時間は、Kindleのデータによると3時間6分だが、書き上げるのに8ヶ月かかった。自分が好きで選んだ仕事だが、楽しいことばかりではなく、大変なこともあった。それでもやり遂げられたのは、「好きなこと」以上のものがあったからだ。

「好きなことを仕事にする」を前提にすると、それが上手くいかなかった時に、「仕事にできるほど好きではなかった」という結論になってしまう。自分で自分の結論を否定できず、自分の思いを否定することになる。それは、その人の心を深く傷つける。

だからこそ、ただ「好きなだけ」で、それを仕事するのは危険だ。思いを形にするのはそれなりの準備がいる。では、「好きを仕事にする」ための準備とはなんだろう。それは自分の「好き」から、自分の「好み」をつかむことだ。

「好き」と「好み」の違い

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「好き」と「好み」は似ているようで異なる。「好き」は自分以外の何かに対するものだ。この歌が好き、このアーティストが好き。この小説が好き、この作家が好き。この洋服が好き。このブランドやデザイナーが好き。これらは自分以外を対象にしている。

それに対して、「好み」は自分自身に関するものだ。たとえば本田翼や広瀬すずのようなアイドルが好きな場合、「ショートカットの外見が自分の好み」ということになる。本田翼や広瀬すずは対象だが、「ショートカットの外見が好み」というのは自分自身について言及している。

「好き」から「好み」を考えれば、関心が他人から自分に移る。そして、それが自己啓発の機会になる。書籍やセミナーで教わるだけが自己啓発ではない。むしろ普段の生活にこそ、本質的な自己啓発がある。

「好きなこと」は一過性になりがちだ。熱中している間は何万円ものお金や何時間もの時間を費やすが、その熱中はいずれ冷めてしまう。「自分はなんであんなに熱くなっていたのだろう」と我に返る時がくるのだ。

一方、「好み」は継続的だ。それは自分の生まれつきの性質であり、死ぬまでずっと続く。たとえいま熱中しているものに飽きても、同じように熱中できるものまた探し出す。その粘り強さが仕事に役立つ。

好みは創造に繋がる

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好みは継続性だけでなく、創造性にも繋がる。自分の好みを追求していくと、いずれ「自分の好みを完全に満たしてくれるものなどない」と気づく。そして「ないなら自分で作ればいい」という結論から創造が始まり、それが新しい商品やサービスになる。

私は中学生の頃から自己啓発を読んでいたが、そのほとんどが未来ばかりに目を向けていた。過去について言及することはあっても、せいぜい数ページ割いてあるだけで過去そのものをテーマにしているものはなかった。

成功者が華々しく成功していく過程よりも、その人が何かを成し遂げようとしたきっかけに、私は魅力を感じていた。過去に何かを美しいと感じた経験があるから、誰かに広めたくてそれを仕事にする。あるいは誰かに救われた経験があるから、自分も誰かの役に立ちたくて仕事にする。

「こうすれば上手くいく」という理屈を実践するよりも、「だからこれをやる」という理由を思い出す方が私には大切に思えた。だから、私はそれをテーマにした本を自分で作った。ないから作る。できない人の代わりに自分がやる。商品にしろサービスにしろ、仕事とは本来そういうものだ。

好みは「共通部分」から見つかる

では、どうすれば仕事に活かせるような「自分の好み」を把握できるのか。実はもう答えは出ている。本田翼や広瀬すずのようなアイドルが好きな場合に、「ショートカットの外見が好み」ということになるのは、共通の外見に注目しているからだ。自分が好きなものの「共通部分」を探せば、自分の好みがわかる。

好きな小説や作家の共通部分を探せば、自分の小説の好みがわかる。好きな歌やミュージシャンの共通部分を探せば、自分の音楽の好みがわかる。とはいえ、一度試したくらいでは大した意味はない。自分が好きなものを何百個も何千個も比較した先に、それははじめて自分の仕事に役立つ「好み」になる。

その際は「小説」や「音楽」といった特定のジャンルをまたぐことも大切だ。小説にも音楽にも料理にもインテリアにも共通する好みを見つけていくと、それがやがて自分の「ライフスタイル」になる。

仕事は商品やサービスだけでできているのではない。その商品やサービスをどんな風に見せるのかという「演出」がある。たとえば、それは実店舗なら立地や什器やスタッフの制服であり、ウェブサイトならサイトデザインや写真や文章だ。

そうした演出の根拠になるのがライフスタイルだ。自分がそういう生活をしているから、その提案に説得力が生まれる。仕事に生活のすべてを捧げる必要はないが、少なくとも自分のライフスタイルが反映されている必要はあるだろう。でなければ、その人は無責任に商品やサービスや提供し、ライフスタイルを提案していることになるからだ。

大切なのは自分に気づくこと

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自分の好みは、いまこの瞬間から探し始めることができる。自分の部屋に置いてあるものや、自分のスマホやPCにあるデータを書き出して、その共通部分について考えてみてほしい。

「好きだから」と表面的な理由だけで仕事にすると、苦い経験をすることになる。かといって「そんな子供じみたことを言うべきではない」とロジカルになると、その商品やサービスから魅力が失われる。それと同時に、計算問題を解いているような気分になって、働くことに喜びを感じられなくなる。それでは人生の半分以上を占める仕事が、つまらない作業時間になってしまう。

「好き」から「好み」を見つけて、継続性や創造性を獲得する。それが仕事を楽しく、また相手にとって価値のものにするコツだ。そうすれば受け身の立場から、与える立場に移れるようになる。仕事になるのは、「好きなこと」ではなく「好み」だ。

自分の好みは自分にしかわからないし、自分にしか見つけられない。他人から教わる知識や技術だけでは、好きなことを仕事にして自分らしく生きられるようにはならない。大切なのは自分に気づくことだ。自己啓発はそのためにある。

人生を変えるマインドレコーディング

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佐々木誠

佐々木誠

作家。コンサルタント。自己啓発とビジネスを結びつける階層性マーケティングや、自分らしさを取り戻すマインドレコーディングを提唱。様々な業種にクライアントを持ち、現在はコーチング業の傍らオンラインサロンを主宰。日刊SPA!にて「魂が燃えるメモ」を連載中。『人生を変えるマインドレコーディング』(扶桑社)発売中。

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